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僕は今腹痛を抱えている。
定期的に下腹部を襲う鋭利な痛みを解消すべく、ここ一時間ほどでもう四回もある特定の目的にのみ使用される部屋を出入りしている。
この症状を生み出す原因を考察してみることにした。
先月でバイト先が繁忙期を終えたため、僕は以前のように毎週金曜日を自宅で過ごすことが可能になった。
世間の人々が懸命に働いているだろう時間にあたたかい布団の中でまどろむ背徳感は僕にとって何にも代え難い至福の時間だ。
先週の金曜日、つまり5月12日の午後三時頃、久しぶりに手に入れた幸福な時間を過ごしていた僕の枕元で、去年購入した多機能普通紙FAX(数ヶ月でFAX機能が原因不明のハンストを起こしたため、ただのでかいコピー機能付電話に成り下がっている。)のハンズフリー子機が耳障りな電子音をけたたましく鳴り響かせた。
至福の時間を邪魔されたことに腹を立てた僕は、相手の質問に一切答えず、野坂昭如の「男の舟歌」を物まね入りで歌ってやろうかと思い、イントロのギーコ・ギーコという舟漕ぎ音を口ずさもうとした矢先、
「○○社(バイト先)の××です。」
という声で我に返り、僕のファンタジックボイスが発せられた場合当然月曜僕に送られるであろう氷点下の視線を、すんでのところで摂氏0度程度に現状維持することが出来た。
電話の内容を要約すると、おいバイト、三丁目にある第二倉庫の鍵がない。ヌケサクな貴様のことだからポケットに入れたまま忘れていることだろう。今すぐ確認しろ。とのことだ。
バイト先では普段の不遜な態度をおくびにも出さず、「はい」「わかりました」「すぐにやります」「流石ですね」というフレーズだけを録音してあるICレコーダーのような態度によって、ご飯粒ひとつ程度の接着力でつながっているミシン目入りの首をぎりぎり維持している僕はいつも通りの返答を返しつつ、僕にしか耐えられない匂い袋と化した作業着の右ポケットをまさぐった。
鍵があった。
まるで未来の僕がマンネリ化した日常の繰り返しに退屈した過去の僕に対してそっと差し入れてくれたサプライズアクシデントの様に、久しぶりの洗濯のため木曜持ち帰った作業着の中、赤いキーホルダーに17番三丁目倉庫と擦り切れた文字がプリントされた複製不能型の鍵が。
すぐさまその場で土下座マシンと化した僕は電話の受話器を握り締めながら今地面にたたきつけている僕の額がデンジャラスクイーン決定戦での神取忍のようになった後、可能な限りのスピードで鍵を届ける意を伝えたところ、振動とともにゴスッゴスッとこだまする土下座ノイズの向こうで
「いいよ、月曜で。」
と、溜息とともにあっけなく言い渡された。それっきり受話器からは定期的なリズムで繰り返される単調な音のみが聞こえるのみだった。
あまりのショックに茫然自失となり、よだれをたらしながら自分の部屋へ逃げ帰った僕はその後の二日強を夢世界と現実を半々で行き来しながらライトノベルを五冊ほど読み終えることで危うくその矜持をぎりぎり保つことに成功した。
しかし、時の流れは無情だ。いやがおうにも月曜の朝はやってくる。
事ここにいたって僕は睡眠によって感覚的に一瞬で訪れる約束の時を拒否するあまり、ライトノベルを読みふけるいつものやりかたでぎりぎりまで就寝を避けることにした。
涼宮ハルヒの憂鬱第6巻「涼宮ハルヒの動揺」を読み終えてしまった僕は、部長に無理やり押し付けられた松田十刻著「東条英機-大日本帝国に殉じた男-」を140ページほど読んだところで睡魔に敗北寸前にまで追い込まれてしまった。最後の抗いでおそらく30時間以上前に注いだミルクコーヒーをビールのあいまに飲むも決定的な敗北を避けることは出来ず、午前四時半頃、残りの時間を夢世界で友人のセックスを眺める事により消化した。
結果当然のことながら翌日の午前中は、はだしの元序盤に出てくる町会長ように白目をむきながら過ごし、午後は午後で機械のように無言で本を磨く作業に明け暮れた。
意外なことに社員は一人を除き機嫌がよく、その一人も前日のスケジュールを僕と同じタイムテーブルでこなしたためやはり町会長のように白目をむいていただけだった。社長までもがあやまり倒す僕に対して「俺知らなかったから別にいいよ!ガハハハハ」と笑うのみですぐさま他の社員と飲み会の話題で盛り上がる始末だ。
マフィアは殺す相手に贈り物をするという伝説を思い出し、電車の中と帰宅後の時間を涼宮ハルヒの憂鬱第7巻「涼宮ハルヒの陰謀」を読みふけることによって胸のざわつきを抑えていた僕は、唐突に訪れた糞尿の直滑降によって現実逃避を一時中断し原因の究明をはじめ、この日記を書いている。
論理的に分析すると心労が原因だとみて間違いないと思うのだがどうだろう。
定期的に下腹部を襲う鋭利な痛みを解消すべく、ここ一時間ほどでもう四回もある特定の目的にのみ使用される部屋を出入りしている。
この症状を生み出す原因を考察してみることにした。
先月でバイト先が繁忙期を終えたため、僕は以前のように毎週金曜日を自宅で過ごすことが可能になった。
世間の人々が懸命に働いているだろう時間にあたたかい布団の中でまどろむ背徳感は僕にとって何にも代え難い至福の時間だ。
先週の金曜日、つまり5月12日の午後三時頃、久しぶりに手に入れた幸福な時間を過ごしていた僕の枕元で、去年購入した多機能普通紙FAX(数ヶ月でFAX機能が原因不明のハンストを起こしたため、ただのでかいコピー機能付電話に成り下がっている。)のハンズフリー子機が耳障りな電子音をけたたましく鳴り響かせた。
至福の時間を邪魔されたことに腹を立てた僕は、相手の質問に一切答えず、野坂昭如の「男の舟歌」を物まね入りで歌ってやろうかと思い、イントロのギーコ・ギーコという舟漕ぎ音を口ずさもうとした矢先、
「○○社(バイト先)の××です。」
という声で我に返り、僕のファンタジックボイスが発せられた場合当然月曜僕に送られるであろう氷点下の視線を、すんでのところで摂氏0度程度に現状維持することが出来た。
電話の内容を要約すると、おいバイト、三丁目にある第二倉庫の鍵がない。ヌケサクな貴様のことだからポケットに入れたまま忘れていることだろう。今すぐ確認しろ。とのことだ。
バイト先では普段の不遜な態度をおくびにも出さず、「はい」「わかりました」「すぐにやります」「流石ですね」というフレーズだけを録音してあるICレコーダーのような態度によって、ご飯粒ひとつ程度の接着力でつながっているミシン目入りの首をぎりぎり維持している僕はいつも通りの返答を返しつつ、僕にしか耐えられない匂い袋と化した作業着の右ポケットをまさぐった。
鍵があった。
まるで未来の僕がマンネリ化した日常の繰り返しに退屈した過去の僕に対してそっと差し入れてくれたサプライズアクシデントの様に、久しぶりの洗濯のため木曜持ち帰った作業着の中、赤いキーホルダーに17番三丁目倉庫と擦り切れた文字がプリントされた複製不能型の鍵が。
すぐさまその場で土下座マシンと化した僕は電話の受話器を握り締めながら今地面にたたきつけている僕の額がデンジャラスクイーン決定戦での神取忍のようになった後、可能な限りのスピードで鍵を届ける意を伝えたところ、振動とともにゴスッゴスッとこだまする土下座ノイズの向こうで
「いいよ、月曜で。」
と、溜息とともにあっけなく言い渡された。それっきり受話器からは定期的なリズムで繰り返される単調な音のみが聞こえるのみだった。
あまりのショックに茫然自失となり、よだれをたらしながら自分の部屋へ逃げ帰った僕はその後の二日強を夢世界と現実を半々で行き来しながらライトノベルを五冊ほど読み終えることで危うくその矜持をぎりぎり保つことに成功した。
しかし、時の流れは無情だ。いやがおうにも月曜の朝はやってくる。
事ここにいたって僕は睡眠によって感覚的に一瞬で訪れる約束の時を拒否するあまり、ライトノベルを読みふけるいつものやりかたでぎりぎりまで就寝を避けることにした。
涼宮ハルヒの憂鬱第6巻「涼宮ハルヒの動揺」を読み終えてしまった僕は、部長に無理やり押し付けられた松田十刻著「東条英機-大日本帝国に殉じた男-」を140ページほど読んだところで睡魔に敗北寸前にまで追い込まれてしまった。最後の抗いでおそらく30時間以上前に注いだミルクコーヒーをビールのあいまに飲むも決定的な敗北を避けることは出来ず、午前四時半頃、残りの時間を夢世界で友人のセックスを眺める事により消化した。
結果当然のことながら翌日の午前中は、はだしの元序盤に出てくる町会長ように白目をむきながら過ごし、午後は午後で機械のように無言で本を磨く作業に明け暮れた。
意外なことに社員は一人を除き機嫌がよく、その一人も前日のスケジュールを僕と同じタイムテーブルでこなしたためやはり町会長のように白目をむいていただけだった。社長までもがあやまり倒す僕に対して「俺知らなかったから別にいいよ!ガハハハハ」と笑うのみですぐさま他の社員と飲み会の話題で盛り上がる始末だ。
マフィアは殺す相手に贈り物をするという伝説を思い出し、電車の中と帰宅後の時間を涼宮ハルヒの憂鬱第7巻「涼宮ハルヒの陰謀」を読みふけることによって胸のざわつきを抑えていた僕は、唐突に訪れた糞尿の直滑降によって現実逃避を一時中断し原因の究明をはじめ、この日記を書いている。
論理的に分析すると心労が原因だとみて間違いないと思うのだがどうだろう。
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